街に溢れるステキな言葉

愛犬の散歩中。
黄昏時、逆光のシルエット。中学生らしき男２、女１。ヴォリュームの狂った若い男子の声で「じゃぁ今から○○いこーぜっ」を合図に突然猛スピードで走り出す自転車の音、それを追いかけるかのように女子の声。「ちょっとー！！私も！女の子一応なんですけどぉー！！」男子「えーっ？！」女子「私もい・ち・お ! 女の子なんですけどぉ！」
気まずそうな男子のブレーキ音が少し先で2つ聞こえて、少し後、彼らは武蔵小山方面へ消えていった…

「あまずっぱぁぁぁぁぁい♡」

しずる？しずる？のコントー？！タッチ？タッチ的にどっちが好きなの？
恥ずかしさが過ぎて、その消える影を直視することが出来ませんでした。

打ち合わせの帰り。
にわか雨上がりの六本木。気持ちの整理がてらすこし歩いてみたくなってヒルズまで。何しろ暑いので汗が止まらない。「ヒルズ行ったらお茶しよう」と、行き止まりの多い六本木の裏道を歩いた。
たしか「Keita Maruyama」が入っていた場所に大好きな「Double Standard」の文字。より大きなパントンのシャンデリアと赤のマネキンが誘う。汗だくのまま足を踏み入れると店員さん（男性）が…「今日から全品60パーセントオフなんですぅ」

「お買い得ぅぅぅぅぅぅ♡」

ついでにそこで、冷えたエビアン戴きました。一石二鳥、渡りに船、そして魚心あれば水心（？）。

ある月曜日の夜。食事帰りに信号を待っていると、逆サイで信号を待つ子連れの父が急に叫んだ。「あのなぁっ！人間は冒険なんだよっ！解るかっ？」とおさな子へ。たぶん「人間」を「人生」に言い換えた方が無難な気はしますが…

「浪漫よねぇぇぇぇぇぇ♡」

と、妙に耳に残った。こんなリスキーな仕事してるんなら楽しまなきゃウソね。

群像劇の一コマ、甘美な誘惑、人生へのメッセージ。意外なほど街はステキな言葉で溢れていました。

こちら戦利品。やはり写り込んでくる愛犬と。